イラン情勢でS&P500はどう動く?長期ホルダーが「売らずに持ち続ける」理由
先月、イランがらみの速報が流れるたびに証券アプリを開いては閉じて、を繰り返していた。胸がざわついて仕事が手につかない日もあった。6年米株を触ってきた私でも「今回はちょっと違うかも」と動揺する瞬間がある。それでも、過去のデータを一つずつ並べ直してみるたびに「あ、また同じ形だ」と腑に落ちる——という往復をずっとしていた。この日記みたいな記事では、感情をそのまま書きつつも、最後は数字(出典: 各種報道 / S&P Dow Jones)に戻るようにしている。
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イラン情勢が株価に与えた影響——地政学リスクと米国株の現実(2024〜2025年)
2024年4月13日の夜、ちょうど寝る前に楽天証券のアプリを開いたら、イランがイスラエルへ大量のドローンとミサイルを発射したという速報が流れていた。夜間の先物がスルスル下に動いていくのを画面越しに見て、胃のあたりがスッと冷たくなった。正直ヒヤッとして、その夜は一度布団に入ってから2回起きてチャートを確認してしまった。ところが週明けに確かめると、S&P500の実際の下落はそれほど深くなく、1週間ほどで概ね元の水準まで戻していた(出典: 各種報道 / S&P Dow Jones)。拍子抜けした、というより「こんなもので済むんだ」と胸を撫で下ろした記憶がある。
2025年に入ってからも、イラン核施設への攻撃リスクが報じられるたびに同じような小さな揺れが続いた。トランプ政権がイラン制裁の強化を匂わせた発言が出たタイミング(2025年2月ごろ)でも、S&P500の日次変動は±0.5〜1.2%の範囲に収まっていた(出典: 各種報道)。ニュースのトーンが強烈なわりに、指数の値動きは意外と淡々としている——この「ニュースの熱量と実際の値動きのズレ」に、私は毎回戸惑う。
「今回だけは特に怖い」と感じる理由のひとつが、ホルムズ海峡の問題だ。世界の石油輸送のかなりの割合がこの海峡を通っていて、もし本当に封鎖されれば、原油急騰→インフレ再燃→金利上昇→株式市場への打撃、という連鎖は理屈として十分ありうる(出典: 各種報道)。この連鎖を頭の中でシミュレートすると、夜眠れなくなる日も正直あった。ただ、過去にも同じ種類の懸念は何度も浮上していて、そのたびに「最悪シナリオ」は現実にならずに終わってきた、というのが歴史の記録でもある。怖さと、歴史の記録。このふたつを両手に持ったまま眠る感覚、というのが近い。
過去6つの危機とS&P500の回復データ——下落率と日数を並べてみると
眠れない夜、私は決まってノートに過去の危機の数字を書き写す。感情で頭がいっぱいの日ほど、数字をそのまま並べる作業が不思議と落ち着く——という自分なりの経験則がある。
以下は主な地政学・危機イベントでのS&P500の概ねの最大下落率と、ピーク水準に戻るまでのおおよその日数の記録だ(出典: 各種報道 / S&P Dow Jones、数値は概算)。
■ 湾岸戦争(1990〜91年): 最大 -19.9%、回復まで約180日 ■ 9.11テロ(2001年9月): -11.6%、回復まで約31日 ■ イラク戦争開戦(2003年3月): 開戦直後にむしろ+3.5%上昇(「不確実性の解消」効果) ■ ソレイマニ司令官暗殺(2020年1月): 翌日-0.7%、1週間で全回復 ■ COVID-19暴落(2020年3月): -33.9%、回復まで約150日 ■ ロシア・ウクライナ侵攻(2022年2月): -2.5%、約14日で回復基調
この並びを見るたび、私がいちばんハッとするのはイラク戦争のところだ。「開戦した瞬間に株が上がった」という事実は、地政学リスクの本質が“不確実性そのもの”への恐怖だ、ということを静かに教えてくれる。実際に弾が飛んだことより、「いつ、どこで、どれくらいの規模で」が見えない時間のほうが、市場は嫌う——というのは6年間ずっと感じてきた感覚と一致する。
一方で、湾岸戦争やCOVIDのように最大-20〜-30%台まで深く落ちた例があるのも事実で、それを見ると胸がぎゅっとなる。今回のイラン関連が軽い揺れで収まるパターンなのか、それとも深いパターンなのかは、正直なところ今の段階では私にはまったく分からない。ただ、この一覧のどの行も最後は回復している——その一点だけは、何度読み返しても事実として動かないので、そこを握りしめて眠る日もある。
それでも「売ってはいけない理由」——10年間の最悪10日を逃すと何が起きるか
投資の本を読むたびに必ず出てくるデータがある。S&P500の過去20年程度で「最も上昇率が大きかった10日間を逃して投資した場合」、トータルリターンがずっと保有し続けた場合と比べて大きく目減りする、というものだ(出典: 各種調査)。逃げたつもりが、逃げたことで損する——この話を最初に知ったとき、私は座っていた椅子の上で「うそでしょ」と声に出してしまったのを覚えている。
仕組みとしては、きつい下落日の翌日か翌々日に、最大級の反発日が来ることがよくある、ということらしい。パニックで売った直後にその反発を浴びそびれると、複利の土台そのものがひび割れてしまう。この構造を知ってから、私は「売らない」を自分のデフォルトにした。
私自身、COVID暴落の2020年3月には、本気で積立を止めようか迷った日がある。夜中の2時に楽天証券のアプリを開いて、積立設定の「変更」を実際にタップして、金額欄に「0」と打ち込む寸前まで指が動いていた。画面のまぶしさと心臓の音が今でも思い出せる。最後は「やめたら、戻ってきたときに絶対後悔する」という一点だけで思いとどまり、スマホを閉じて寝た。結果として、3〜4ヶ月後には指数が戻り、その後は最高値を更新していった(出典: S&P Dow Jones)。あの夜、止めなくて本当に良かった、という胸を撫で下ろす感覚は今も残っている。
もちろん、正直に書いておくと「今回が過去と違うパターンになる可能性」もゼロではないと思っている。イランとの全面衝突や長期的な原油危機が現実化すれば、過去最大クラスの下落が起きることも理屈上はありうる。それでも、長期で見ると米国株はこれまで何度も回復してきた——この事実の重さを、私は安易に手放したくない。
個人的には「恐怖を感じたときこそ買い場だ」と強く言い切るフレーズは、少し押しつけがましく感じるので使わないようにしている。ただ、「恐怖を感じた瞬間に売るのが、過去データ的にいちばん損をしやすい行動」であることは、冷静に数字を見ると確かにそう言えると思っている。
不安な夜をどう乗り越えるか——私が実際に使っているメンタル管理5つ
そもそもの前提として、「不安になる」のは投資家として完全に正常な反応だ、と私は思っている。感情を無理やり押し殺す必要はない。問題なのは、その感情のまま指が動いてしまうこと——夜中の2時に積立を切ろうとしたあの夜の私のように。
まず私がやめたのは、毎日のポートフォリオ確認だった。マネックス証券のアプリはトップ画面に損益がドンと出るタイプで、最初は毎朝これを見るのが半ば儀式になっていた。ある下落の続いた週に、私は通勤電車の中で5回アプリを開いて、5回ため息をついた。電車の窓ガラスに映る自分の顔が本当に疲れていて、「これは感情を削られているだけだ」と気づいた。そこから、確認は日曜の夜1回だけ、とルール化した。これだけで、平日の頭のざわつきが明らかに減った。
次にやったのが、「投資資金」と「生活費」を頭の中で完全に分けることだった。含み損が出ても、それは「今は使えないお金」であって「消えたお金」ではない——この言い換えが自分の中で定着してくると、日々のSNSに流れてくる暴落ネタにも反応が鈍くなった。数字は同じなのに、解釈で心の揺れ幅が大きく変わる。これは6年やってきて一番大きい学びかもしれない。
ニュースとの付き合い方も少しずつ変えてきた。「株価が下がった、怖い」ではなく「同じ積立金額で、先月より多くの口数を買える週になった」という読み替え。最初はわざとらしい言い換えに感じて違和感があったけれど、続けるうちに、ニュースを見たときの最初の感情が静かに切り替わるようになってきた。
それから、SNSに惑わされた日もある。Xのタイムラインで「S&P500は今年中に-50%になる」という投稿がバズっていた夜、自分でも驚くほど動揺した。結局その後、相場は普通に回復していって、あの投稿は話題にもならなくなった(当たった予測だけが拡散され、外れた予測は誰も振り返らない——というSNSの構造にも、このとき気づいた)。それ以来、強めの相場予測は一度寝てから読み直すようにしている。
最後のひとつが、自分で書いた「投資ルールメモ」を読むことだ。紙に「生活費6ヶ月分の現金を確保した上で、残りをS&P500に積立継続する」と、冷静だった頃の自分の字で書いてある。感情で動きそうな日ほど、過去の冷静な自分に従う、というイメージだ。個人的には、このメモを作っておいたことが一番効いた。「今夜は決断しない」と決めるだけで、布団の中でスマホに手が伸びる回数がぐっと減った。
株価が下がったとき——具体的な「やること・やらないこと」リスト
感情の話だけだと、いざ相場が荒れた夜に動きが揃わない。なので、自分が落ち着いているうちに行動レベルまで落とし込んでおくことにしている。下の2つのリストは、私が実際にノートの見返しに貼っている内容だ。
✅ やること - 積立設定をそのまま継続する。触らないが一番強い。 - 余裕資金(生活費6ヶ月分を確保した上での余剰)があれば、追加投資を検討する価値はある。ただし、生活費を削っての投資は絶対にしない。 - ポートフォリオのリバランス確認。下落によって株式比率が意図せず変わっていないかチェックする程度で十分。 - 自分のリスク許容度の再確認。今の不安が「夜眠れないレベル」なら、そもそもの投資割合が自分に合っていない可能性がある。
❌ やってはいけないこと - 「底を確認してから積立再開する」は機能しない。底はリアルタイムではわからない。終わった後でしかわからない。 - 全売り・パニック売り。私が唯一後悔した行動は、2022年のウクライナ侵攻直後に少額ながら個別株を狼狽売りしたことだ。1週間後に戻ってきたのを見て、画面の前でため息をついた。 - レバレッジ商品での「戻り待ち」。方向が合っても時間軸がずれると損失が膨らむ。 - SNSやYouTubeの「○○まで下がる」予測を信じる。当てた人が注目されるだけで、外れた予測は誰も話題にしない。
振り返ってみると、私が過去の暴落で唯一「やって良かった」と言い切れる行動は、「積立設定に一切触らずに放置したこと」だった。格好よくないし、ブログのネタにもしにくい、ただ放置しただけの行動。でも、それが結果として一番効いた、というのは6年間で得た一番地味な結論だ。一方で、DMM株は積立設定の変更が「積立管理」タブからすぐに反映される構造で、夜中に触れてしまいそうになったこともある。触れる環境にあるからこそ、「今夜はアプリを開かない」という自分ルールを前もって決めておくことが大事だと、動揺した夜ほど強く感じる。
スペック比較表
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よくある質問
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